ブリーフセラピーと心理カウンセリングは何が違うの?

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

今回は一般的な心理カウンセリングと、ブリーフセラピーの違いについて
私なりに思うことを、なるべくわかりやすく解説したいと思います。

心理カウンセリングとは、有名な精神科医フロイトやユングらの理論に基づいて行われる精神分析療法の総称です。精神分析系の治療で重要なのは、抑圧された家族との関係です。
当然のことですが、幼い頃から関わり合っている家族から受ける影響は多大なものです。

「問題」は、家族間での満たされない思いや葛藤を無意識に抑圧することで生じると考え、治療者との間でこの関係を再現しつつ、過去の出来事や関係性のあり方に立ち返り、抑圧した欲望や葛藤を意識化することと、その意識化に耐えうる自我の成長を目指す心理療法です。

この療法を成功させるには、熟練したセラピストとの長期間に渡るセラピーが必要です。
こういうと批判的に聞こえますね。
そうではなくて、セラピーを受ける本人がそれを望んでいて、継続的に受けることで楽になれるなら良いと思いますが、如何せん、時間もお金も掛かるのです。
5年、10年は当たり前の世界。
認知行動療法も同様に、本人の認知の変化に長い年月を要するので、
心理カウンセリングの敷居はどうしても高く感じてしまいます。

 

ブリーフセラピーは日本語訳では短期療法。
短い期間で効率的に変化を起こす療法として欧米を中心に開発・発展してきました。

「問題」は個人の心の中にあるのでなく、システム内の相互作用によって引き起こされているという「システム論」が考え方の基本です。
「システム論」のもとになっているのは文化人類学者ベイトソンの「精神のサイバネティクス」。
精神とは個人の心の中に存在しているのではなく、外部から刺激を受けた時の反応や行動、フィードバックまでを「精神」と定義しました。

とても難しいのですが、分かりやすくいうと、こういうことじゃないかしら。

母親に叱られる(外部刺激)⇒イライラして怒鳴り返す(反応と行動)⇒母親は落胆、この子は変わらない(フィードバック)この関係性が「精神」=心を作り出していると。
「心」はシステム内の刺激によって作られ、刺激か、反応か、行動か、フィードバック、その文脈、のどれかが変われば、「心」も、問題も、変化していくと言うものです。

この考え方を始めて聞いた時、私は理解できませんでした。
自分の心がどこから来たのかはわかりませんが、そんな簡単に変えられないものと思っていたからです。

けれど勉強する中でいつしかその通りだと思い至ります。

皆さんは過去に「最近変わったね」と言われたことはありませんか?
私は子供を産んだ後によくこの言葉をもらいました。
(家族療法家族療法柔らかくなったというのです。
赤ちゃんからの刺激に反応してお世話をし、赤ちゃんや周りからのフィードバックによって、母として子供を慈しむという文脈がうまれ、私自身が変化していたのでしょう。
人の心はシステムと文脈の中で変化するのですね。
短期療法はこれを利用しているのです。

先の「問題の子」は母から見ると、いつもだらしなくて母から叱られて、いつもイライラしていて、最後にはいつも怒鳴り返すような「いくら言っても変わらないどうしようもない子」であり、子どもから見ると「私のしんどさをわかってくれない母」というフィードバックとともに「私たちは理解し合えない親子」という文脈が出来ているのかもしれません。

けれどある日母が「問題の子」が町の中でお年寄りを手助けして、優しく接している場面を見たとしたら、
「この子はこんな優しい一面があるんだ」とうれしくなりますね。
家に帰って「あんた優しいとこあるんやな、お母さんうれしかったよ」と伝えたら、どうなるでしょう。

誰かに問題が起きている時、その人を含むシステムのどこかに変化を加えたり、文脈を変えることで問題を含まないシステムに変化させていくと、心も問題も変化する。

面白いと思いませんか?
なんだかちょっと人間関係でうまくいかないなと思った時、短期療法のカウンセリングなら、あなた自身は変わらなくても、あなたを取り巻くシステムにアプローチすることで、すべてがうまく回りだす、ということが起きるのです。

難しかったでしょうか。
けれど「あなたは何も問題はない、システムに悪循環が起きているだけ」
これが理解できれば、貴方の人生はずいぶん楽になるはずなのです。

ブリーフセラピーを試してみませんか?

ぜひ、利用してみてください。

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